Posted in blog, 生物多様性, 感染症, tagged 環境省, 野鳥, 風評被害, 食品安全委員会, 養鶏場, 鳥インフルエンザ, 鶏肉, 鶏卵, 鹿児島, 農水省, 宮崎, 島根, 愛知 on 2011年2月13日|
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昨日英国BBCのニュースで報じられていたのが、
西アフリカで新しい蚊が見つかったそうです。
何が懸念されているかというと、マラリアですね。
アフリカ・サハラ砂漠以南では年間2億人の人が感染し、
数十万人の人が亡くなっている病気です。
マラリアはハマダラカという蚊が寄生虫を媒介し、人に感染させます。

その新種がマラリアを媒介するかは、研究段階なので不明とのこと。
ですがハマダラカの亜種(仲間)ということなので、可能性は大とのこと。
この生き物、どこで見つかったというと、人が足を踏み入れたことがない未開拓地。
でももうそこは未開拓地ではなくなりました。
今後、人の手によって開拓されるかもしれない。
都市開発??・・・わかりません。
もしそうなるとすれば、この新種の脅威に、人が晒されるかもしれません。
パスツール研究所とリバプール大学で、継続して研究されるそうですので、
今後の研究結果には注目していきたいと思います。

ん?この写真は??
2008年5月に写真が世界に公開されたアマゾンの「外部との接触を持たない部族」。
多くのニュース記事の推測に反して、この孤立した部族は実際には数十年の間、
遠くから観察されていたことがブラジル政府の証言で明らかになった、とのことでした。
ブラジル政府は、この部族がいる地域を保護地区としていしています。
適度な距離を保ちながら保護目的の慎重な観察を続けており、
開発業者が土地を侵害しないように毎日パトロールを実施しているそうです。
素晴らしい活動だと思います、ブラジル政府。

ブラジル政府は、今や、環境保護推進国の一つになりました。
ブラジルにはジャングルといわれる熱帯雨林を大量に保有しています。
生態系と生物多様性の経済学(TEEB)
The Economics of Ecosystems and Biodiversity
という学問があります。
その際に、価値となるのは、その国が保有している生物資源。
生物資源が、その国の、経済価値となるわけです。
なのでブラジルは、TEEBで換算すると、世界一となるわけです。

近い将来、どの国も、そしてその国の企業は、
生物資源の確保が、経営課題になると言われています。
そうなると生物資源を大量に誇る国は、潤う可能性があります。
そのほとんどは途上国ですが、ブラジルはG20にも入る経済発展国の一つ。
一気に世界のトップを虎視眈々と狙っているのかもしれません。
上記記事が、直接的に、経済発展に繋がる保護活動かどうかはわかりませんが、
ブラジル政府はGoogleと協力して、衛星を駆使し、違法伐採を取り締まろうとしています。
それも生物資源を守る為にです。多くの先進国にも、見習って欲しいところです。
今回の記事で紹介した、新しい「蚊」と「部族」。
それらは、生きものたちです。
生きものたちからの脅威、生きものたちからの恵み。
この関係は、昔から続いています。
しかし、今は、
生きものたちからの脅威 > 生きものたちからの恵み
の関係でしょう。
この先も、このようなニュースを見る機会が増えるかと思いますが、
良いニュースが増えること、切に願っています。

宣伝ですが、Facebookページで、
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