前々から集めていた情報をシェア。
ECの横綱であるAmazonそして楽天を徹底解剖っていうわけにもいきませんが、EC事業者として少しポイントだけでも抽出してシェアしたいと思います。プロの批評家でもなければ専門家でもないですが、そういう方々はだいたいECを実際にやっていない方が多いので、事業者としての視点で、客観的にAmazonと楽天を視てみたいと思います。
商品登録数は、楽天に軍配。およそ数は1億点。一方、Amazonは5千万点。ですが売り手買い手の立場から商品数の豊富さを客観的に視ると、Amazonの方が“何でも揃う”という印象が強い。それはおそらくサイト内のシステムによるものだと思います。後述しますが、“関連商品”を抽出する能力が高いのがAmazonだからだと思います。最近では、楽天もこのシステムを導入していますが。国内有数のECサイトの平均商品登録数が数十万点ということもあるなかで、1億と5千万という数字はまさに横綱ということには何ら変わりませんが。
ポイントの楽天、早さのAmazon。これは絶対的必須な付加価値サービスです。これこそが両者をここまで成長させた大要因であり、ビジネスモデルでもあります。買い手とすれば“価格”というのが一番大事でしたが、今は第二の貨幣である“ポイント”も重要にもなってきています。楽天に加盟している小売店独自のポイント勿論のことですが、本丸楽天からポイントがやはり一番の魅力かと。それと「楽天カード」によるクレジット決済。購入額の2%がポイントとして、さらに楽天以外の購入でも1%がポイントとして、楽天で使えるようになる。一方で、Amazonは“低価格の商品を探せる”ことと“早さ”が組織全体を支えています。配送の早さは、特に“食材”には適しており、最近では生鮮食品も容易に買うことが出来るようになりました。これは、全国10カ所にある配送センターの展開が成り立たせている。最近では楽天でも、商品を急ぎで入手したいユーザー向けに「あす楽」というサービスを提供しており、住んでいる地域に合わせ、翌日に受け取れる商品に絞って検索できるサービスを展開している。
統一感はAmazon、ごちゃごちゃは楽天。先述もしたが、検索した商品と関連する商品を紹介してくれるシステムはAmazon独自のページ展開技術。このことにより、ユーザーの閲覧するページに統一感をもたらせたことは言うまでもない。一方で、ごちゃごちゃ感がいつまでも払拭できないでいるのが楽天。でもそれこそが楽天のスタイルという声も多い。商品検索と決済を一つの画面上で閲覧できるようになったのはつい数年前から。楽天のページ構成は加盟店に一任されているということもあり、Amazonのような“わかりやすい”ページを全てで統一するというのはもはや不可能であると思われる。あえてごちゃごちゃされたり、長くスクロールさせるのは、1ページで長い時間滞在させることも目的としている。
コメント(レビュー)とランキングは楽天に軍配。Amazonも楽天も、購入者による商品レビューが充実しており、どちらとも評価者の格付けを設けている。商品を検索し、一度くらいは評価者のレビューを読んだことがあるだろうが、非常に購入動機を後押ししてくれるコメントも非常に多いので、有用性は抜群であること言うまでもない。また格付けしていることは、特定の人や店舗や企業に偏りを示すことも避ける防除にも繋がるということ。レビューの次に強いのが、ランキング。このランキングは多くの加盟店で構成されている楽天の武器の一つでもあり、加盟店同士の切磋琢磨にも繋がることは間違いない。多くのユーザーにクオリティー高い商品を届けるために必要な要素は、このランキング上位に入っている加盟店から習うことも出来るので、ユーザー以外からも注目されていることは間違いない。
独創性は両者引き分け。これこそ横綱と言われるだけのことは、上記までの紹介でもわかるように両者ともしっかりやっている。その“しっかり”というのが、今までに無かった付加価値であったり、ビジネスモデルであったりする。またそれだけではなく、Amazon・楽天ともに、お互いの聖域を守り続けているサービスもある。それはAmazonなら普段の生活であまり目にしないような“業務用商品”であったり、専門に特化した専門書など“Books”などもそうだ。そして楽天なら形が不ぞろいだったり、傷が付いていたりして訳あって安価で販売している“訳あり商品(アウトレット)”であったり、日本人のコレクター気質を活かしたこだわりの名品が揃っている“コレクター商品”などもそうだ。
以上のように、横綱といわれる所以を、いくつか事業者としての視点で、売り手・買い手からインサイトしてみました。これからお買い物をされる方、出品をお考えの方などにご参考になれれば幸いです。
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