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Posts Tagged ‘メタボリックシンドローム’

毎日仕事をしているとき意識しているのは「わかりやすさ」。これって当たり前のことなんだけど、当たり前のことこそものすごく難しい。前の職場でも、如何に「わかりやすく」伝えられるかを意識して仕事をしていました。研究でもベンチャーでもフリーランスでもとにかく意識することを心がけていたので、多種多様な「わかりやすさ」というものが身についたと思う。そのおかげで、今はかなり楽しているように思えるのだが、先日自分が主催する院内セミナーを飼い主さまの前でやったときは、かなり苦労した。THE・プレゼンテーションを今までやってきて、商業的なプレゼンテーションをするのは久しぶりだったというのもあったので、勘が戻ってくるのに時間がかなり掛かった。

 

結果的には、楽しんでもらえたというアンケート結果を見て、ホッとしましたが「次はこーやってやろう」とか「やっぱりあれはこーだったほうがよかった」など『タラレバ』を繰り返していました。う〜〜ん、『タラレバ』をするくらい、あまり納得していなかったのは確か。今度はやるときは、ちゃんと練習しようと思う。けれど、良い効果測定も生まれたのは確か。それは同僚からの評価。僕の商業的なプレゼンテーションを観たのは初めて、という同僚も多かったので同僚からの「よかった」とか「エンターテイナー」とかいう意見は素直に嬉しかった。そのなかでも、「プレゼンテーションがクリエイティブ」って言われたのは意外だった。特に「クリエイティブ」を意識したつもりはないんのだけれど、そう捉えてくれた同僚もいたわけなので、ちゃんと観てくれてたんだなぁって思った。これまた嬉しい。

 

僕は「クリエイティブ≒創造性」であると思っている。決して=(イコール)ではなく、でも限りなく=(イコール)でもある。研究をバリバリやってた頃、自分は「モノづくり」をやっているとまで勘違いをしながら手を動かしていたことを思い出す。テーマが「糖尿病」とか「脂肪肝」とか俗にいう「メタボリックシンドローム」のモデル動物を作製していた経緯からいって、「モノづくり」は確かにやっていたと思う。そのとき、特に意識していたのは「わかりやすさ」よりも「どう自分のやった仕事が効果的に影響を与えられるのか?」だ。でも結局のところ、それも「わかりやすくやらなければいけない」という着地点があってこそのこと。こういうことを繰り返し考え、頭や手を動かしていた経験は価値あることになったなぁって思う。

 

今はFace to Faceの仕事が非常に多い。だからこそ、「わかりやすさ」が求められ、口から出るオモローな企画には「クリエイティブさ」が求められる。自分が歩んできた道、そしてこれから歩むべき道には、これらが散りばめられている。やりがいはものすごくある。非常に楽しみだ。

 

【ひとりごと】課外授業の企画を募集しています

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今日は珍しく獣医医療について。

 

僕の専門は糖尿病である。もっと詳しく言うと、糖尿病病態メカニズムの解明であって、もっと詳しく言うと、そのメカニズムに関連する活性酸素種によるアポトーシスの影響ってのが専門だ。専門というものはそういうものだ。これを理解できる人間は、本当にサイエンスを知っている方だけだろうけど。

 

糖尿病の基礎応用臨床研究を数年し続けて思うのは、基礎は個人プレーで、応用はキャッチボールで、臨床は家族会議みたいなもんだということ。「???」って思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはそれ以外にあてはまる言葉は正直言って見つかりませんので、ご了承くださいませ。

 

糖尿病という病気は、誰も知ってるメジャーな病気の一つ。医療関係者以外の方にとっては、「血糖値が上がっちゃう」というざっくばらんな感じで通っているかと思う。もしかしたら、医療関係者のなかにもそう思っている方もいるかもしれないが、そう単純な病気ではない、ということをここで言わせて頂きたい。どこから話せば良いのかわからなくなるくらい広くそして深い病気であり、治療する側もされる側も精神がすり減るくらいのストレスフルな病気でもある。

 

この治療をしている方も治療をされている先生も、依存してやまないもの・・・それはインスリン。インスリンというものは、膵臓から分泌されるとあるホルモンを指す。インスリンは、血糖値を下げる、という効果をもっているため、生きていくのに絶対的に必要なホルモンです。ではこれはどうでしょう?インスリンが直接血糖値を下げると認識されている方も多いですが、それは間違いです。インスリンは血糖値を下げる手伝いをするだけで、血糖値は下がるのではなく、いろいろな臓器で取り込まれて下がる、という表現が正解でしょう。メインとなるのが骨格筋、そして肝臓、脂肪組織。インスリンが、これら臓器に作用し、この臓器らが血中の血糖値を取り込んで下げてくれているのです。

 

糖尿病にはいろいろなタイプがあります。動物でも同様にです。1型とか2型とかですが、それぞれの説明は割愛しますが、やっかいなのが2型といわれるものです。なぜ厄介かといいますと、一言でいうと、読めない、からですね。この表現も糖尿病を治療する者として独特な言い回しなのかもしれませんが、この病気にはかなりの読みが必要なのです。経験に基づく読みが、いとも簡単に外れてしまう。まぁ外れるのにはワケがあるのですが、それは後述します。厄介だという理由の一つに、生活習慣が大きく関与していることが大きいのです、この病気。俗にいう生活習慣病、メタボですね。メタボというと、お腹が出ているオッサンをイメージしますが、これまた全く意味合いが違います。メタボの総称、メタボリックシンドロームは、生活習慣を介して罹患する病気の集合体を指します。例えば、肥満も脂肪肝もその仲間です。もちろん糖尿病もそうなのですが。先述した2型糖尿病は、メタボに分類される肥満や脂肪肝を経由してなる病気で、いきなり糖尿病になることはほとんどありません。そういった意味でも厄介なのですね。専門的な言葉でいうと、2型糖尿病の前駆病態には基礎疾患として肥満症や脂肪肝などが挙げられ、血糖値をコントロールするためには基礎疾患の治療も同様に取り組まなければいけない、といったところでしょうか。

 

まとめますと、厄介な2型糖尿病というものは、血糖値をコントロールするだけではなく、根本的に発症している基礎疾患も治療しなければなりません。その治療を怠ると、または読みが外れると痛い目にあうのです。動物では、犬よりも猫で遭遇する場合がほとんどで、猫の糖尿病治療の場合は、人と同様にストレスフルなスケジュールで取り組まなければいけません(最近は、犬でも生活習慣の変化で2型に近い糖尿病もあることが明らかになってきています)。少し前に示したように、治療に不可欠なインスリンが作用する臓器は、骨格筋、肝臓、そして脂肪組織です。ですので、メタボに陥っている猫などは、分かりやすく言えば、肥満で筋肉ダラダラで肝臓にも脂肪が乗っかっているわけなので、インスリンが作用する暇さえ見つけてくれない場合が多いので、肥満や脂肪肝を放ったらかしにすると血糖値はバンバン上がっていってしまいます(余談ですが、犬の場合も近年その病態が指摘されており、猫のように全てがパァになるわけではないのですが、インスリンが反応出来る臓器が中途半端なため、頑張って膵臓からインスリンが多めに分泌されている状態=インスリン抵抗性が、低血糖という病態を介して確認されてきています)。

 

治療に関してはここまでです。あとは勉強してください笑。とにかく糖尿病治療はストレスフルな作業です。それは治療する側もされる側もです。また時間も掛かりますし、お金も掛かります。なので、患者さんとのコミュニケーションは絶対的に大事なのですね。多くの糖尿病の犬や猫を診てきた僕は、いつの間にか、治療している犬や猫の飼い主の家族の一員みたいな状態になっていることもあります笑。ですがこれは本当です。治療方針を話す際は、正しく家族会議。これも繰り返しになりますが、上手に血糖値をコントロールするためには、糖尿病だけに着目していたら痛い目にあいます。ですので、その子が罹っている他の病気、例えば肥満症や脂肪肝という生活習慣病の改善にもメスを入れなければなりません。つまりご家族への教育と啓発ですね。その為には、普通の診察ではなかなか言えないようなことを、なかなか出来ないようなテンションで言わざる得ないことも多々あります。客観的にみたら、大丈夫か?と言う同業者もいます。ですが、相手の家庭に土足で入っていくようなきめの細かいやり取りも、糖尿病治療には必要なのですよ。それが出来ないのなら、この病気には手を出すなと、僕は専門家の立場から言いますね。

 

糖尿病の基礎応用臨床研究を数年し続けて思うのは、基礎は個人プレーで、応用はキャッチボールで、臨床は家族会議みたいなもんだということ。

 

松波動物病院メディカルセンター
松波登記臣 DVM., Ph.D

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今年度の幕開けは出張でスタートを切りました。事実上のスタートは一昨日からでした。気合が入りますね。

 

昨年度の振り返ると、まぁまずまずでした。軽く振り返ってみますと、会社としても、動物病院としても、そして個人としても、それぞれ新しく始めたことはいくつかありましたね。それを、今日は簡単にご紹介致します。まるっと1年手を動かさせて頂いたことなので、長くなってしまいますが、ご了承くださいませ。内容は、結構ざっくばらんに書かせて頂いておりますが、結構使えるネタも多いかと思います。すべて見せます!的な感じにはなっていませんが、結構そんな感じです。流し読みで!笑

 

会社としては、3つ4つばかし、新しい制度を導入しました。

1つは、就業規則(継続中)の制定。これにつきましては、社労士の先生とのコミットメントがかなり印象的で、勉強になりました。この制度に携わりだしたときは、かなりの未知の体験ゾーンということもあり、毎晩毎晩、頭から煙が出ていたことを思いだします。この就業規則の制定は、未だ労働局には提出できないものではありますが、労基法に基づいて、現在もリハビリ中です。近い将来、動物病院初の労基法に基づいた働き方を社員に提供し、一社会としても認められるものとして、労働局に提出し、行く行くは、厚労省や各地方自治体からの助成金を申請できるところまで、高めていきたいとも思っております。

続いては、福利厚生制度の充実度アップ。弊社は、法定福利は十分に整っておりますので(社会保障等完備)、法定外福利、つまり会社の任意で決めるものを指しますが、ここに重点を置き、さらなる充実度をアップさせることが出来ました。これにつきましては、弊社と福利厚生倶楽部とのBtoBが上手くいったことが秘訣ですかね。この企業とBtoBすることで、この企業のサービスを利用している企業に自社のサービスもPR出来るという互いにWIN-WIN関係を築けるという点が、かなり好印象でした。こういうサービスは、今後も続くと思われますし、発展系(例えば、企業の形態別や業種別など)も出てくるのでは?とも思います。楽しみですね。

続いては、CSRの再構築。弊社のCSR(企業の社会的責任)は、2010年から特に変わっておらず、「生物多様性」に関連した活動を支援するというものと、当時から賛助しているNGOが作成したリーフレット「5ACTIONS!!!!!」の普及啓発といったものでしたが、それらを活かして、昨年度は国際的な環境保護団体WWFのスポンサーシップをすることになりました。これはまだ正式な手続きは行っておりませんが(HPのリハビリと同時進行中でして・・・すみません)、近々正式に発表すると思います。このスポンサーシップをどうCSRにはめ込むかってところが面白いのでお楽しみに。また、この正式なスポンサーシップを結んだお知らせは、当院HPでお知らせさせて頂こうかと思っております。その際は、「当院のCSR」という特設ページを組む予定でして、松波院長のトップメッセージや弊社のCSR活動を、具体的にお見せ出来るようにページを展開していこうかと思っております。

続いては、人事評価制度の制定に向けて動き出したことですかね。これはまだ現段階ではフェーズ0(ゼロ)ですが、「時限設定に基づく目標設定」や「発揮能力評価」や「執務態度」等を取り入れたかなり画期的な評価制度になることは間違いありませんので、スピード感早く実践していきたいところです。また、そこに「階級別」のバイアスも引っ掛けていくことで、評価制度の数値化が出来るような仕組みも取り入れていきたいと思っております。会社として、新しい制度を導入する際に、非常に気をつけておかないといけないことは、社員が制度によって「ストレス」を感じてしまうことです。ですので、社員との打合せやすり合わせは必須。それと協力者の擁立や情報共有が上手くいく秘訣といいますか、当たり前ですね。僕として、ここに力を入れる理由は、まずは社員は命、社員は宝、社員は家族、の精神、これは松波院長の言霊でもありますし、僕自身も大事にしているお言葉です。それに、甘んじることなく、カタチにしていきたいと思っております。

 

動物病院としてもいくつか新しいサービスを始めました。まずは既存のサービスの見直しから始めました。理由は、「地の利」を活かしていないサービスを抽出するためにです。いくつかありましたので、それに「ちょい足し」するだけでサービスの範囲、つまり需要に近づけれるといことを実践していきました。

1つは「リハビリテーション」施設を活かし、ダイエットやエクササイズやフィットネスなどに拡げていきました。従来までは、術後のリハビリ、という印象が大きかったのですが、それだけでは費用対効果は見込めません。もちろん上記追加サービスは科学的根拠ありきの話で開始しておりますのでご安心を。需要に関しては、こちらでセミナー等を開催していき、能動的に利用者を増員致しました。

続いてはトリミングサービスのマーケットを「クーポン」を用いてバラマキました。弊社とグルーポン・ジャパンとのBtoBです。300、というクーポンを共同購入して頂き、格安な料金でご利用して頂くことで、新規顧客を開拓するという単純明快なマーケティングです。結果的には、かなり上手くいったほうだと、先方にもお褒めのお言葉を頂戴致しましたね、感謝です。いつかここでもそのノウハウを書いていきたいと思いますが、簡単にコツを言いますと、「営業」の一言だと思います。営業能力とコミュニケーション能力が無い人間が、手を出すと痛い目に会うサービスでもありますので、利用される前には、適材適所の人員配置はシュミレーションを繰り返した後に、ご検討されたほうが懸命かと思われます。

続いては、トレーニングサービスを増やしました。このサービスを増やすのは結構至難の業なのかなと思いましたが、ドッグトレーナーさんの協力もあってスピード感よく始められたサービスでした。従来まであった「パピークラス」と「しつけ教室」の間に位置する、成犬になったばかり世代、つまり「ジュニア世代」のしつけ教室バージョンを、「ジュニアクラス」とネーミングし開始しましたね。これも数カ月先まで予約が一気に満員になりました。このサービスは一見単純そうな感じがしますが、隠されていたニッチ市場を掘り起こしたことが、かなり高評価になったと私は思っております。

 

最後に、個人的な活動も含めると、もう少し手を動かさせて頂いた案件もいくつかあります。

メインとなってるのは、「商品開発のコンサルタントです。「商品開発」といっても幅が広いですが、まぁペットサービス関連企業が提供するモノやサービスの新しい価値創造のお手伝いといいますか。ですが、異業種であるメーカーさんのペット産業への進出のお手伝いもいくつか同時にさせて頂いております。これらにつきましては、単純明快。自分が保持している「獣医師資格」と「獣医学博士」の称号を、先方に利用してもらっているだけの話です。言い忘れていましたが、僕のスタンスは、「獣医師だからこれが出来る」というものでは決してないです。つまり「獣医師免許をどう使ったらどうなるか」を先方さんらに考えてもらうということです。こういうスタンスになった理由は、そもそも「獣医師を知らない」人の方が多いですからね、いくらこちらが「こう使ってください」といっても、ハナから知らない相手に営業をしたところで・・・って風になりませんかね。話を戻しましょうか。

続いては、「講演および執筆活動」です。昨年度から名古屋に戻ってから合計で7回の講演のご依頼を頂戴しまして、地方各地で講演させて頂きました。「獣医師」としての講演もありますが、「経営者」としての講演もあり、また「チェンジメーカー」としての講演もありましたので、非常に楽しみながら出来たと思います。「獣医師」として講演した場所の多くは、学生さんからのご依頼がほとんどでした。これにつきましては、本当に感謝申し上げます。みんなありがとう!「経営者」としては、僕は獣医師の傍らで、他の仕事もしておりますので、その関係筋からのご依頼がメインとなりました。この類の講演は、企業の講習会や勉強会などの臨時講師という形式が多かったと思います。「チェンジメーカー」としては、僕を「ネタになる人」という扱いがほとんどでしたので、友人関係やお世話になっている方々がメインでしたので、ある意味新鮮味はありませんでしたが、こういうところでの出会が僕自身のバイタリティーを常に満たしてくれる場所でもありますので、積極的に伺わさせて頂いております。みなさんいつもありがとう!「執筆活動」としては、「業界誌」と「経済誌」の割合でいろいろ書かせて頂きました。業界誌としては「日本獣医師会雑誌」のみでしたが、全国の獣医師の先生方に情報発信が出来たと思っております。また経済誌ですが、名古屋ローカルな経済誌ではありますが「時局」というものがありまして、そこで定期的ではありますが依頼がありましたので、面白い記事を書かせて頂こうかと思っております。先日執筆した内容は「いただきますの裏側」というタイトルになっております。何かしらの機会がありましたら、シェアさせて頂こうかと思っております。

続いては、「生きもの伝道師」としての活動です笑 これは弊社のCSRにもなりますが、獣医師として小学校や保育園に伺い、「学校飼育動物」の健康診断やふれあい教室を開催するといった催しです。もともとこの活動は名古屋市獣医師会の学校飼育動物委員会からの仕事依頼でしたが、伺っております小学校の先生方からの面白い企画に、いろいろ知恵を絞らせて頂いている経緯から一緒におもしろい催しを今後やっていこうかと、密かに計画中であります。この活動を通じて思うことは、やはり「生きものは最高だ」ということです。それも生育段階でもある小学生と一緒に出来るということは、ある意味で有意義な活動の一つでもあると思っています。「獣医師」という免許はそもそも犬や猫の為だけにあるのではなく「生きもの全般」の為にあると思っておりますし、それがこの免許の使命感でもあると思っております。小学生や保育園児の教育の一助になるのでしたら、僕は積極的に参加させて頂きたいと思いましたので、実施している身であるだけです。

続いては、「臨床研究者」としての活動です。一昨年度まで研究者の端くれとして、手を動かさせて頂いた経緯もあり、当時の研究仲間や新しい研究者とのコラボレーションが、いくつか正式に始まっております。獣医系大学を始め、医学系大学、そして企業の研究所といったステークホルダーらと一緒に仕事が出来ることに非常に嬉しく思っておりますし、やはり僕は研究が好きで好きでたまらないのでしょう笑 今年度の目標としましては、学術集会への参加も視野に入れながらの、通常業務になるかと思います。臨床研究としてのテーマは、今はお教えできませんが、準備が整い始めました暁には、ここで発表させて頂きたいと思っております。

 

長くなりましたが、この1年で手を動かさせて頂いた内容になります。まだあるのですが、細かすぎる内容になってしまいますので、この辺りだけにしておきますね。こうやって見ると1年は長いんだなぁって思います。個人的には、ノロノロ運転できたつもりなので、こんなものかぁと思うことと、結構やったなぁって思うこともあります。ただし、本当に一人でやったことは一つもないのですよね。全てが、いろいろな方々との共同作品であると思っておりますし、一人では何にも出来やしないと、改めて痛感し、そして感謝し続けた1年だったと思います。本ブログタイトルにもなっていますが、「今年度の目標はさほど目新しさなモノは無い」というタイトルを付けさせて頂いた理由は、このブログの内容を物語っているのかもしれませんが、この1年で完成し、成果物となったサービスやモノを、たくさん「使い果たしていく」ことが、本年度の目標だと思います。使えば使う分だけ・・・何かしら発生してきますよね。それに真摯に取り組むことで、また新しい価値となって、皆様の前に現れることは必至であると思います。僕個人としては、かなりこの1年は会社に尽くしましたが、まだまだ尽くしきれていないので、このまま「継続は力なり」の精神にあやかりまして、頑張っていこうかと思っています。

 

最後まで、お読みになって頂きまして、心より感謝申し上げます。

 

松波動物病院メディカルセンター
松波登記臣

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「わかりやすいカタチ」

 松波登記臣名古屋市獣医師会松波動物病院メディカルセンター

 

私がアフリカ・ウガンダ共和国で仕事をしていたころ、日本では「ウガンダで新型エボラウイルスが発見された。」という報道がされており、私はそれを帰国してから知ったという、そんな情報音痴の自分が、人類発祥の地で駆けずり回っていたのは記憶に新しい。それからは言うもの、私は自分を啓発したかのように、常に新しい情報を、現場に赴き直接仕入れ、それを「わかりやすいカタチ」にすることにこだわり始めた。

 

帰国後、大学院で研究に没頭した。獣医学研究にいるにもかかわらず、研究内容は『医学系』な基礎研究。近年ペットの世界でもにわかに注目を集め始めている「メタボリックシンドローム」が私の研究テーマ。実際のところは、そんなに華々しい内容ではなく、メタボリックシンドローム関連疾患である糖尿病や脂肪性肝炎などの疾患モデル動物を作製するというものだ。

 

実に研究はおもしろい。実に研究は単純だ。それは、研究は「情報が命」という世界でもあり、ライバルが多い内容では、毎日スピード勝負。そんななか、獣医師でもある自分が“医学系”の世界に足を踏み入れてしまった、というのが当時の印象だった。その思いは現実となる。研究の失敗の連続、論文が通らない日々、学会では支離滅裂な質疑応答を繰り返す醜態を披露し、そして新しい疾患モデル動物を世に送り出せないもどかしさ、正直退屈な日々を過ごしていた。しかし、そんな私でも、「情報収集」だけは怠らなかった。気がつくと、自分の研究分野以外の文献も読み漁っていた。そんななか、とあることに気がつく。「これだ」。今流行っている研究分野を徹底的に調べ、さらには、いつ世の中に出てきたのかも同時に調べる。その結果、今流行っている研究の理由が明確に分かってくるのだった。それは、テーマだったり、目的だったり、材料および方法だったり、…そして「わかりやすさ」だったり、した。

 

それらを意識し、再び研究に勤しんだ。それからというものも面白いように研究結果が出たり、執筆する論文が受理されたり、また博士課程を修了するまでに6報も執筆することが出来たのだ。また、獣医系はもちろんのこと、医学系学会にもお声を掛けて頂くなど、多くの学会に参加することが出来、また大変名誉ある賞も頂くことが出来たのだ。研究生活を通じ、常に意識しなければいけないことは大変多い。だがその中でも強く意識していたのは「わかりやすさ」だった。その、「わかりやすさ」を追求した結果、論文や学会発表、そして数々の賞という『カタチ』として、世に出回り、発信され、多くの方に知ってもらえたことは、心から嬉しかった。

 

現在、名古屋にある松波動物病院メディカルセンターにて勤務医をしている。「研究をしていた、それも基礎研究をしていた獣医師が臨床をしているのか?」と研究時代の仲間たちはよく口にする。それに対し私は「臨床はおもしろいですよ。もしかしたら『わかりやすさ』が一番求められる世界なのかもしれません。」と、繰り返しお答えしている。

 

アフリカ、そして研究で経験し、そこから養うことが出来た様々な知識、そして能力は、こんな分野でも発揮される。「生物多様性」の普及啓発。研究に没頭しながらも、非営利な活動にも力を注いだ。きっかけは単純だった。「多種多様な生きものたちを守るのは、獣医師としての使命」なのでは?と、この言葉を知ったときから抱いていたのだ。旧・生物多様性条約市民ネットワーク(現・CEPA JAPAN)というNGOに所属し、私はその組織の中にある普及啓発作業部会というワーキンググループに配属されることとなった。そこは、「有志」の集まりだった。その作業部会には、政府機関、民間企業、自治体およびNPOなど、その業界業種のなかで、第一線で活躍している方々が集まっていたのだ。皆の目的は一つだった。「『生物多様性』という言葉を普及啓発したい」。そのワーキンググループで活動していくなか、私は、とあることに再び気がつく。それは「わかりやすさ」だった。そこでは、広報・PRの専門家たちが、定性的に多く集まったモノ(情報)や想いなどを、「わかりやすい」カタチにして、それぞれのフィールドで発信していたのだ。それら活動と成果が認められ、我々は生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に正式に参加することが出来たのだ。

 

私はいつも思う。「わかりやすさ」は『カタチ』になる。それが、上記活動を経験したことで、私自身が養ったノウハウでもある。

 

現在、私は、獣医師の「仕事と生活の調和(ワーク・ライフバランス)」、つまり“働き方”を含む労働環境および条件に問題意識を持っており、少しずつではあるが活動をし始めている。それがいつ「カタチ」となって世の中に発信され、影響を与えるものになるかは、私自身も分かってはいない。だが、この活動に対しても、今まで以上に、「わかりやすさ」を追求していくつもりだ。もう一度、強く言いたい。「想い」だけではカタチにはならない。実際に行動し、情報を収集し、それら正しい知識を用いて、「わかりやすく」、そして、『カタチ』にしていかなければ、モノ(情報)も想いも、決して多くの人や組織に対し、“共感”を生むことはなく、人の心にも届かないものになってしまうのだ。

 

松波登記臣松波動物病院メディカルセンター

〒467-0027 名古屋市瑞穂区田辺通5-2-11

Tel 052-833-1111 Fax 052-833-1112

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今日の( ..)φメモメモ論文は、

 

超有名国際誌「Lancet」からで、タイトルは、

Primary care referral to a commercial provider for weight loss treatment versus standard care: a randomised controlled trial

民間の減量プログラム、プライマリケアでの標準治療より体重減

 

肥満成人患者772人を、プライマリケアでの標準治療と、
民間減量プログラム(定期的な体重測定、食事・運動の助言、動機付け、グループ支援)に無作為に割り付け、
減量効果を非盲検並行群間試験で比較。

 

12カ月間の治療を完了した患者の減量平均値は、
標準治療群3.26kgに対し民間プログラム群では 6.65kgと2倍の効果が見られた。

 

これはすごいですね。
民間減量プログラム・・・
つまり主治医と定期的な体重測定、食事・運動の助言、動機付け、グループ支援
によって、ここまで減量できるとは!!!

 

実際に、私も、当院でダイエットを推進している者の一人ではありますが、
密なコミュニケーション、そして療法食の選択と運動量(当院はトレッドミルにて有酸素運動が出来る施設がございます)、
ダイエットをしないといけない動機付け、そしてダイエットを頑張ってる飼い主さん同士のコミュニティ作りを行なっております。

 

この論文のおかげで、すごく力をもらえましたし、これからも推進していきたいと思います。
ダイエット、がんばりましょう!!オーダーメイドで、お手伝い致します!!!

 

松波動物病院メディカルセンター
松波登記臣 DVM., Ph.D

 

当院公式Twitterはじめました。
@MatsunamiAnimal
です!宜しくお願い致します!!

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Comparison of time-action profiles of insulin Glargine and NPH insulin in normal and diabetic dogs

 

Comparison of time-action profiles of insulin glargine and NPH insulin in normal and diabetic dogs.

Abstract

Intermediate insulin injections are commonly used for glycemic control in insulin dependent diabetic dogs acting as a replacement for natural insulin. Neutral Protamin Hagedorn (NPH) insulin and insulin glargine are two types of injectable insulin preparations commonly used in humans. In our study, we investigated the time-action profiles of both aforementioned insulin preparations in normal dogs in order to determine whether co-administration of NPH and glargine would be of benefit to insulin dependent diabetic dogs as it is for humans suffering from insulin dependent diabetes. Time-action profiles of NPH insulin and insulin glargine in normal dogs demonstrated a clear difference between both insulin preparations confirming that NPH insulin is an intermediate-acting preparation whereas insulin glargine is a long-lasting preparation. In addition, co-administration of NPH insulin and insulin glargine resulted in tight glycemic control as compared to NPH insulin alone in insulin dependent diabetic dogs. However, co-administration result in hypoglycemia at the dosages tested.

 

インスリン投与は糖尿病罹患犬において糖コントロールするために使用されている。人において、NPHとインスリングラルギン製剤の2つのインスリン製剤が多く使用されている。我々の研究では、正常犬と糖尿病罹患犬を用いて、NPHの単独、インスリングラルギンの単独、そして併用時における血糖曲線について、調査した。従来通り、NPHは中間型を示し、インスリングラルギンは長時間型を示した。また、併用時においては、それぞれのインスリン製剤単独時よりも、安定した血糖曲線を描くことができた。しかしながら、併用時においては、少量の投与量で、低血糖を起こすことも認められた。

 

上記論文は、2008年に日本獣医生命科学大学から発表された論文であり、世界に先駆けて、中間型のNPHインスリン製剤と長時間型のインスリングラルギンの併用について検討をした論文です。現在、多くの動物病院では、併用投与も実施されており、この方法は糖尿病治療において、常識になりつつありますが、やはり論文の最後にも触れられているように、デメリット=低血糖も多いとも言われています。

ではこのデメリットを避けるには・・・糖尿病疑いの犬の病態を見極めることです。空腹時の血糖値およびインスリン量、そしてインスリン製剤使用してからの血糖曲線を把握すれば良いのでは?だけでは不十分であると、私は考えております。1型糖尿病の罹患犬、2型糖尿病の罹患犬、そして内分泌疾患(クッシング症候群など)からの併発型の糖尿病の罹患犬では、それぞれ病態ステージはバラバラです。特に、気を付けないといけないのは2型糖尿病の罹患犬です。数自体は、1型糖尿病より少ないですが、寛解を目指すことが出来るという点で、非常に落とし穴が多いのです。

次回は、2型糖尿病の病態ステージについて説明します。

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最近お気に入りのBBCから今日も。

 

Parents ‘do not recognise obesity in their children’

“親は子供の肥満を認識していない”


近年、英国においても肥満児が多発しているというニュースや研究疫学を目にする。

英国においては、3人に1人が肥満傾向だとも言われている。

本記事において、記者が指摘していることは、3つ

 

  1. 認識不足

  2. メディア

  3. ライフスタイル

 

1. 認識不足

「あなたが思う「肥満児」を想像してみてください。」

「はい、実際の肥満児と、今あなたがイメージした肥満児を比べてみると、

これだけの差があるのです。」

上記質問は、実際に英国と米国で行われた研究で、

自分がイメージする肥満児と、医学的に問題視されている肥満児とでは、

大きく異なるという研究結果が出ています。

つまりこの研究目的は、

啓発(Awareness)

です(以下の項目含め)。

 

では、あなたはどこでイメージした肥満児をインプットしてしまったのか?

 

2. メディア

テレビ番組などで出演するおデブタレント

たまに肥満児も登場します。

でも出演している子供は、少しだけ太っているだけなのかもしれないのに、

私たちは、勝手に、肥満児と思いこんでしまいます。

この意識が、通常生活にも反映されていると、この記者は指摘しています。

実際に、私自身も、上記にて、「たまに肥満児も登場します。」と書きました。

その子供が医学的に肥満児であると診断されていないにもかかわらずにです。

そうなんです、私たちがイメージしている肥満児は、メディアを介して、

インプットしている可能性が高く、それは誤差を招いていると示唆されています。

 

3. ライフスタイル

2. メディアにおいても指摘されたイメージ。

実際、メディアだけではありません。

「私の子供は、あそこの子よりも痩せてるわよ。」

聞いたこと、ありませんか?

僕は、親が言っていたのを、覚えています(笑)

同じ体験した人も多いのでは?と思います。

また、実際に、口に出している方も多いのでは?

 

そうです、自分の生活(ライフスタイル)にも、誤認識は、存在しています。

それは、あなた自身が想像してしまっている「肥満児」像によってです。

医学的な肥満児の水準は、年齢によっても、また国によっても違いますが、

肥満児と診断される様々な数値が存在しますが、

相当高い値を出さないと、診断されることはありません。

 

英国でも、

National Child Measurement Programme

という基準が設けられていますが、多くの子供たちが、

肥満児とは診断されていません。

肥満傾向と肥満児とでは、医学的に、大きく違っています。

「肥満」というのは、病気の名前です(詳しくは、肥満症)。

 

あたながメディアやライフスタイルなどから、勝手にイメージする

「肥満児」は、現実的にはナンセンスであり、それは誤認識を引き起こします。

 

自分の子供の健康は、親に依存する形を取るのが、当たり前です。

肥満症に対する親の認識不足は、子供に影響します。

子供の健康管理は、親がしっかり、正しい知識を持って、

管理してあげてください。決して、自分で、診断をしないように。

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