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Posts Tagged ‘マツナミトキオ’

今日は珍しく獣医医療について。

 

僕の専門は糖尿病である。もっと詳しく言うと、糖尿病病態メカニズムの解明であって、もっと詳しく言うと、そのメカニズムに関連する活性酸素種によるアポトーシスの影響ってのが専門だ。専門というものはそういうものだ。これを理解できる人間は、本当にサイエンスを知っている方だけだろうけど。

 

糖尿病の基礎応用臨床研究を数年し続けて思うのは、基礎は個人プレーで、応用はキャッチボールで、臨床は家族会議みたいなもんだということ。「???」って思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはそれ以外にあてはまる言葉は正直言って見つかりませんので、ご了承くださいませ。

 

糖尿病という病気は、誰も知ってるメジャーな病気の一つ。医療関係者以外の方にとっては、「血糖値が上がっちゃう」というざっくばらんな感じで通っているかと思う。もしかしたら、医療関係者のなかにもそう思っている方もいるかもしれないが、そう単純な病気ではない、ということをここで言わせて頂きたい。どこから話せば良いのかわからなくなるくらい広くそして深い病気であり、治療する側もされる側も精神がすり減るくらいのストレスフルな病気でもある。

 

この治療をしている方も治療をされている先生も、依存してやまないもの・・・それはインスリン。インスリンというものは、膵臓から分泌されるとあるホルモンを指す。インスリンは、血糖値を下げる、という効果をもっているため、生きていくのに絶対的に必要なホルモンです。ではこれはどうでしょう?インスリンが直接血糖値を下げると認識されている方も多いですが、それは間違いです。インスリンは血糖値を下げる手伝いをするだけで、血糖値は下がるのではなく、いろいろな臓器で取り込まれて下がる、という表現が正解でしょう。メインとなるのが骨格筋、そして肝臓、脂肪組織。インスリンが、これら臓器に作用し、この臓器らが血中の血糖値を取り込んで下げてくれているのです。

 

糖尿病にはいろいろなタイプがあります。動物でも同様にです。1型とか2型とかですが、それぞれの説明は割愛しますが、やっかいなのが2型といわれるものです。なぜ厄介かといいますと、一言でいうと、読めない、からですね。この表現も糖尿病を治療する者として独特な言い回しなのかもしれませんが、この病気にはかなりの読みが必要なのです。経験に基づく読みが、いとも簡単に外れてしまう。まぁ外れるのにはワケがあるのですが、それは後述します。厄介だという理由の一つに、生活習慣が大きく関与していることが大きいのです、この病気。俗にいう生活習慣病、メタボですね。メタボというと、お腹が出ているオッサンをイメージしますが、これまた全く意味合いが違います。メタボの総称、メタボリックシンドロームは、生活習慣を介して罹患する病気の集合体を指します。例えば、肥満も脂肪肝もその仲間です。もちろん糖尿病もそうなのですが。先述した2型糖尿病は、メタボに分類される肥満や脂肪肝を経由してなる病気で、いきなり糖尿病になることはほとんどありません。そういった意味でも厄介なのですね。専門的な言葉でいうと、2型糖尿病の前駆病態には基礎疾患として肥満症や脂肪肝などが挙げられ、血糖値をコントロールするためには基礎疾患の治療も同様に取り組まなければいけない、といったところでしょうか。

 

まとめますと、厄介な2型糖尿病というものは、血糖値をコントロールするだけではなく、根本的に発症している基礎疾患も治療しなければなりません。その治療を怠ると、または読みが外れると痛い目にあうのです。動物では、犬よりも猫で遭遇する場合がほとんどで、猫の糖尿病治療の場合は、人と同様にストレスフルなスケジュールで取り組まなければいけません(最近は、犬でも生活習慣の変化で2型に近い糖尿病もあることが明らかになってきています)。少し前に示したように、治療に不可欠なインスリンが作用する臓器は、骨格筋、肝臓、そして脂肪組織です。ですので、メタボに陥っている猫などは、分かりやすく言えば、肥満で筋肉ダラダラで肝臓にも脂肪が乗っかっているわけなので、インスリンが作用する暇さえ見つけてくれない場合が多いので、肥満や脂肪肝を放ったらかしにすると血糖値はバンバン上がっていってしまいます(余談ですが、犬の場合も近年その病態が指摘されており、猫のように全てがパァになるわけではないのですが、インスリンが反応出来る臓器が中途半端なため、頑張って膵臓からインスリンが多めに分泌されている状態=インスリン抵抗性が、低血糖という病態を介して確認されてきています)。

 

治療に関してはここまでです。あとは勉強してください笑。とにかく糖尿病治療はストレスフルな作業です。それは治療する側もされる側もです。また時間も掛かりますし、お金も掛かります。なので、患者さんとのコミュニケーションは絶対的に大事なのですね。多くの糖尿病の犬や猫を診てきた僕は、いつの間にか、治療している犬や猫の飼い主の家族の一員みたいな状態になっていることもあります笑。ですがこれは本当です。治療方針を話す際は、正しく家族会議。これも繰り返しになりますが、上手に血糖値をコントロールするためには、糖尿病だけに着目していたら痛い目にあいます。ですので、その子が罹っている他の病気、例えば肥満症や脂肪肝という生活習慣病の改善にもメスを入れなければなりません。つまりご家族への教育と啓発ですね。その為には、普通の診察ではなかなか言えないようなことを、なかなか出来ないようなテンションで言わざる得ないことも多々あります。客観的にみたら、大丈夫か?と言う同業者もいます。ですが、相手の家庭に土足で入っていくようなきめの細かいやり取りも、糖尿病治療には必要なのですよ。それが出来ないのなら、この病気には手を出すなと、僕は専門家の立場から言いますね。

 

糖尿病の基礎応用臨床研究を数年し続けて思うのは、基礎は個人プレーで、応用はキャッチボールで、臨床は家族会議みたいなもんだということ。

 

松波動物病院メディカルセンター
松波登記臣 DVM., Ph.D

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今年度の幕開けは出張でスタートを切りました。事実上のスタートは一昨日からでした。気合が入りますね。

 

昨年度の振り返ると、まぁまずまずでした。軽く振り返ってみますと、会社としても、動物病院としても、そして個人としても、それぞれ新しく始めたことはいくつかありましたね。それを、今日は簡単にご紹介致します。まるっと1年手を動かさせて頂いたことなので、長くなってしまいますが、ご了承くださいませ。内容は、結構ざっくばらんに書かせて頂いておりますが、結構使えるネタも多いかと思います。すべて見せます!的な感じにはなっていませんが、結構そんな感じです。流し読みで!笑

 

会社としては、3つ4つばかし、新しい制度を導入しました。

1つは、就業規則(継続中)の制定。これにつきましては、社労士の先生とのコミットメントがかなり印象的で、勉強になりました。この制度に携わりだしたときは、かなりの未知の体験ゾーンということもあり、毎晩毎晩、頭から煙が出ていたことを思いだします。この就業規則の制定は、未だ労働局には提出できないものではありますが、労基法に基づいて、現在もリハビリ中です。近い将来、動物病院初の労基法に基づいた働き方を社員に提供し、一社会としても認められるものとして、労働局に提出し、行く行くは、厚労省や各地方自治体からの助成金を申請できるところまで、高めていきたいとも思っております。

続いては、福利厚生制度の充実度アップ。弊社は、法定福利は十分に整っておりますので(社会保障等完備)、法定外福利、つまり会社の任意で決めるものを指しますが、ここに重点を置き、さらなる充実度をアップさせることが出来ました。これにつきましては、弊社と福利厚生倶楽部とのBtoBが上手くいったことが秘訣ですかね。この企業とBtoBすることで、この企業のサービスを利用している企業に自社のサービスもPR出来るという互いにWIN-WIN関係を築けるという点が、かなり好印象でした。こういうサービスは、今後も続くと思われますし、発展系(例えば、企業の形態別や業種別など)も出てくるのでは?とも思います。楽しみですね。

続いては、CSRの再構築。弊社のCSR(企業の社会的責任)は、2010年から特に変わっておらず、「生物多様性」に関連した活動を支援するというものと、当時から賛助しているNGOが作成したリーフレット「5ACTIONS!!!!!」の普及啓発といったものでしたが、それらを活かして、昨年度は国際的な環境保護団体WWFのスポンサーシップをすることになりました。これはまだ正式な手続きは行っておりませんが(HPのリハビリと同時進行中でして・・・すみません)、近々正式に発表すると思います。このスポンサーシップをどうCSRにはめ込むかってところが面白いのでお楽しみに。また、この正式なスポンサーシップを結んだお知らせは、当院HPでお知らせさせて頂こうかと思っております。その際は、「当院のCSR」という特設ページを組む予定でして、松波院長のトップメッセージや弊社のCSR活動を、具体的にお見せ出来るようにページを展開していこうかと思っております。

続いては、人事評価制度の制定に向けて動き出したことですかね。これはまだ現段階ではフェーズ0(ゼロ)ですが、「時限設定に基づく目標設定」や「発揮能力評価」や「執務態度」等を取り入れたかなり画期的な評価制度になることは間違いありませんので、スピード感早く実践していきたいところです。また、そこに「階級別」のバイアスも引っ掛けていくことで、評価制度の数値化が出来るような仕組みも取り入れていきたいと思っております。会社として、新しい制度を導入する際に、非常に気をつけておかないといけないことは、社員が制度によって「ストレス」を感じてしまうことです。ですので、社員との打合せやすり合わせは必須。それと協力者の擁立や情報共有が上手くいく秘訣といいますか、当たり前ですね。僕として、ここに力を入れる理由は、まずは社員は命、社員は宝、社員は家族、の精神、これは松波院長の言霊でもありますし、僕自身も大事にしているお言葉です。それに、甘んじることなく、カタチにしていきたいと思っております。

 

動物病院としてもいくつか新しいサービスを始めました。まずは既存のサービスの見直しから始めました。理由は、「地の利」を活かしていないサービスを抽出するためにです。いくつかありましたので、それに「ちょい足し」するだけでサービスの範囲、つまり需要に近づけれるといことを実践していきました。

1つは「リハビリテーション」施設を活かし、ダイエットやエクササイズやフィットネスなどに拡げていきました。従来までは、術後のリハビリ、という印象が大きかったのですが、それだけでは費用対効果は見込めません。もちろん上記追加サービスは科学的根拠ありきの話で開始しておりますのでご安心を。需要に関しては、こちらでセミナー等を開催していき、能動的に利用者を増員致しました。

続いてはトリミングサービスのマーケットを「クーポン」を用いてバラマキました。弊社とグルーポン・ジャパンとのBtoBです。300、というクーポンを共同購入して頂き、格安な料金でご利用して頂くことで、新規顧客を開拓するという単純明快なマーケティングです。結果的には、かなり上手くいったほうだと、先方にもお褒めのお言葉を頂戴致しましたね、感謝です。いつかここでもそのノウハウを書いていきたいと思いますが、簡単にコツを言いますと、「営業」の一言だと思います。営業能力とコミュニケーション能力が無い人間が、手を出すと痛い目に会うサービスでもありますので、利用される前には、適材適所の人員配置はシュミレーションを繰り返した後に、ご検討されたほうが懸命かと思われます。

続いては、トレーニングサービスを増やしました。このサービスを増やすのは結構至難の業なのかなと思いましたが、ドッグトレーナーさんの協力もあってスピード感よく始められたサービスでした。従来まであった「パピークラス」と「しつけ教室」の間に位置する、成犬になったばかり世代、つまり「ジュニア世代」のしつけ教室バージョンを、「ジュニアクラス」とネーミングし開始しましたね。これも数カ月先まで予約が一気に満員になりました。このサービスは一見単純そうな感じがしますが、隠されていたニッチ市場を掘り起こしたことが、かなり高評価になったと私は思っております。

 

最後に、個人的な活動も含めると、もう少し手を動かさせて頂いた案件もいくつかあります。

メインとなってるのは、「商品開発のコンサルタントです。「商品開発」といっても幅が広いですが、まぁペットサービス関連企業が提供するモノやサービスの新しい価値創造のお手伝いといいますか。ですが、異業種であるメーカーさんのペット産業への進出のお手伝いもいくつか同時にさせて頂いております。これらにつきましては、単純明快。自分が保持している「獣医師資格」と「獣医学博士」の称号を、先方に利用してもらっているだけの話です。言い忘れていましたが、僕のスタンスは、「獣医師だからこれが出来る」というものでは決してないです。つまり「獣医師免許をどう使ったらどうなるか」を先方さんらに考えてもらうということです。こういうスタンスになった理由は、そもそも「獣医師を知らない」人の方が多いですからね、いくらこちらが「こう使ってください」といっても、ハナから知らない相手に営業をしたところで・・・って風になりませんかね。話を戻しましょうか。

続いては、「講演および執筆活動」です。昨年度から名古屋に戻ってから合計で7回の講演のご依頼を頂戴しまして、地方各地で講演させて頂きました。「獣医師」としての講演もありますが、「経営者」としての講演もあり、また「チェンジメーカー」としての講演もありましたので、非常に楽しみながら出来たと思います。「獣医師」として講演した場所の多くは、学生さんからのご依頼がほとんどでした。これにつきましては、本当に感謝申し上げます。みんなありがとう!「経営者」としては、僕は獣医師の傍らで、他の仕事もしておりますので、その関係筋からのご依頼がメインとなりました。この類の講演は、企業の講習会や勉強会などの臨時講師という形式が多かったと思います。「チェンジメーカー」としては、僕を「ネタになる人」という扱いがほとんどでしたので、友人関係やお世話になっている方々がメインでしたので、ある意味新鮮味はありませんでしたが、こういうところでの出会が僕自身のバイタリティーを常に満たしてくれる場所でもありますので、積極的に伺わさせて頂いております。みなさんいつもありがとう!「執筆活動」としては、「業界誌」と「経済誌」の割合でいろいろ書かせて頂きました。業界誌としては「日本獣医師会雑誌」のみでしたが、全国の獣医師の先生方に情報発信が出来たと思っております。また経済誌ですが、名古屋ローカルな経済誌ではありますが「時局」というものがありまして、そこで定期的ではありますが依頼がありましたので、面白い記事を書かせて頂こうかと思っております。先日執筆した内容は「いただきますの裏側」というタイトルになっております。何かしらの機会がありましたら、シェアさせて頂こうかと思っております。

続いては、「生きもの伝道師」としての活動です笑 これは弊社のCSRにもなりますが、獣医師として小学校や保育園に伺い、「学校飼育動物」の健康診断やふれあい教室を開催するといった催しです。もともとこの活動は名古屋市獣医師会の学校飼育動物委員会からの仕事依頼でしたが、伺っております小学校の先生方からの面白い企画に、いろいろ知恵を絞らせて頂いている経緯から一緒におもしろい催しを今後やっていこうかと、密かに計画中であります。この活動を通じて思うことは、やはり「生きものは最高だ」ということです。それも生育段階でもある小学生と一緒に出来るということは、ある意味で有意義な活動の一つでもあると思っています。「獣医師」という免許はそもそも犬や猫の為だけにあるのではなく「生きもの全般」の為にあると思っておりますし、それがこの免許の使命感でもあると思っております。小学生や保育園児の教育の一助になるのでしたら、僕は積極的に参加させて頂きたいと思いましたので、実施している身であるだけです。

続いては、「臨床研究者」としての活動です。一昨年度まで研究者の端くれとして、手を動かさせて頂いた経緯もあり、当時の研究仲間や新しい研究者とのコラボレーションが、いくつか正式に始まっております。獣医系大学を始め、医学系大学、そして企業の研究所といったステークホルダーらと一緒に仕事が出来ることに非常に嬉しく思っておりますし、やはり僕は研究が好きで好きでたまらないのでしょう笑 今年度の目標としましては、学術集会への参加も視野に入れながらの、通常業務になるかと思います。臨床研究としてのテーマは、今はお教えできませんが、準備が整い始めました暁には、ここで発表させて頂きたいと思っております。

 

長くなりましたが、この1年で手を動かさせて頂いた内容になります。まだあるのですが、細かすぎる内容になってしまいますので、この辺りだけにしておきますね。こうやって見ると1年は長いんだなぁって思います。個人的には、ノロノロ運転できたつもりなので、こんなものかぁと思うことと、結構やったなぁって思うこともあります。ただし、本当に一人でやったことは一つもないのですよね。全てが、いろいろな方々との共同作品であると思っておりますし、一人では何にも出来やしないと、改めて痛感し、そして感謝し続けた1年だったと思います。本ブログタイトルにもなっていますが、「今年度の目標はさほど目新しさなモノは無い」というタイトルを付けさせて頂いた理由は、このブログの内容を物語っているのかもしれませんが、この1年で完成し、成果物となったサービスやモノを、たくさん「使い果たしていく」ことが、本年度の目標だと思います。使えば使う分だけ・・・何かしら発生してきますよね。それに真摯に取り組むことで、また新しい価値となって、皆様の前に現れることは必至であると思います。僕個人としては、かなりこの1年は会社に尽くしましたが、まだまだ尽くしきれていないので、このまま「継続は力なり」の精神にあやかりまして、頑張っていこうかと思っています。

 

最後まで、お読みになって頂きまして、心より感謝申し上げます。

 

松波動物病院メディカルセンター
松波登記臣

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明けましておめでとうございます。松波動物病院の松波登記臣です。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

 

元旦から各新聞を読み漁る日々が続いております。その中から中日新聞日経MJで組まれていた対談記事と特集記事をご紹介致します。元旦当日にこの2つの記事をFacebookでご紹介させて頂きました。共通する話題はやはり3・11なのですが、僕自身昨年は3・11を一切語りませんでした。これは喪に服していたのかもしれませんし、腫れ物に触るような感じであったのかもしれません。ですので、昨年は人知れずコソコソと震災関連の本を何十冊も読み漁りました。

 

例えば・・・真山仁のマグマから湯川秀樹先生や朝永振一郎先生の核兵器廃絶論、原子爆弾の製造を進めたベーテやオッペンハイマーの伝記本。さらには、毒ガスを開発したリッツ・ハーバーの懺悔本など、結構サイエンスに偏ってはいますが笑。他にも各新聞社や各出版社から出ている関連本もです。とにかく読み漁りました。

 

この読み漁る作業・・・要は、語るに知識はいるということです。これは僕の哲学です。「知は力なり」を追求するなかで、芽生えた僕がとても大事にする哲学です。知識が無ければ語るに値しないとも思いますし、バイタリティーも生成されません。そして大事なことは、カタチある価値ある存在を創りたい・なりたいとも思うからです。

 

中日新聞元旦号16面より
「知」と向き合う:人間の底力、生きる科学というテーマで、宇宙飛行士の山崎直子氏と作家・薬学博士の瀬名秀明氏が新春対談をされていまして、主体は3・11を中心に科学技術の話。これまでの僕たちの社会を発展させてきた科学の知見、数々の技術の紹介と3・11以降揺らぎ続いている科学技術への信頼感につ いて両氏の意見が興味深い。

今も「知」の開拓への挑戦はさまざまな分野に絶え間なく広がり続けていることに対し両氏は、専門家である科学者は異分野を融合した研究が重要になることを意識して欲しいのと同時に、生活者もそのことを社会に対し、経済活動や消費活動を通じて、能動的に態度で示していかなければならないと指摘していた。

僕が思うに、想像力とは人間ならではの力で、それぞれが物語や科学を発展させてきたんだと思います。そしてそれを求め使い果たしてきたのも我々であるとも思います。未来を作るためにイマジネーションし、それをカタチにしてきたのは科学者だけではなく、僕ら生活者もそれに含まれると思います。

本年は、みんなが持っている人間の底力を見せつける元年です。気合い入れていきましょう。僕は、みんなを信じています。心より応援します。

 

日経経済流通新聞MJ元旦号1面より
CSR新時代:社会貢献はビジネスへ」。

企業は社会貢献するべきーー93%…など消費者意識調査を用いて、ビジネス派および慈善派などの位置付けの調査結果も。ビジネス派が約60%…事業モデル化を望む声が多いのは言うまでもないですね。

近年BOPビジネスも注目されるようにCSRもその意味も認識も浸透してきていて、CSRに縁も所縁も無いような場所だった動物病院でもやりやすい環境が 整備されつつあると思います。これには、CSR導入済みな当院としては追い風なのですが、まだまだ非常にレアなケースであることには違いありません。

3・11以前は自然環境の保護や障害者の積極雇用、CO2削減が上位を占めていましたが、今は震災復興支援が断トツ。企業も柔軟性が求められるのと同時に、今一度CSRについて再認識する時期なのでは?と思っています。

生活者のなかでも、フェアトレード商品を積極的に購入する“貢献型”消費者も増えてきていますし、また情報が不足しているなど不満の声もあがってきています。

社会貢献なのか、宣伝なのかは正直どっちでも良い…までとは言いませんが、もっともっと企業は取り組んでいる社会貢献活動の情報を生活者に向けてPRすることも求められてきているのだと思いました。自戒も込めてw

 

以上2つの記事をご紹介させて頂きました。

 

最後に今年の抱負ですが、僕は動物好きで元科学者なだけのビジネスマンなので、新しい価値をどんどん創っていかなければならない存在であると思っています。一人で出来ること、組織で出来ること、出来ることはたくさんあります。でも仲間とやりたいこともたくさんあります。興味がありましたら、是非ご連絡を。一緒におもろいことやりたい人、お待ちしています。

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日本人において、歯周治療が糖尿病の病態を改善することを示すデータはあるのか?

[背景・目的]
歯周病細菌により惹起される慢性炎症性疾患である歯周病の発症や進行に、糖尿病が影響を及ぼすことが広く認識されている。一方、近年それとは逆方向に、歯周病が糖尿病の病態に影響を及ぼす可能性が主に海外の被験者を対象とした臨床研究により指摘されている。

平成19年(2007年)国民健康・栄養調査によると、我国で“糖尿病が強く疑われる人”は約890万人、“糖尿病の可能性が否定できない人”は約 1,320万人であると推計され、糖尿病患者(特に2型)はさらに増加傾向にあると考えられている。そのため、歯周病の糖尿病の病態への影響に関する日本 人を対象とした研究の推進が期待されている。しかしながら、2008年に日本歯周病学会が作成した「糖尿病患者に対する歯周治療ガイドライン」1) では、臨床的疑問「CQ1:歯周病の治療をすると糖尿病の状態は改善するか?」の参考文献として、13名の歯周病に罹患した日本人の糖尿病患者を対象として、歯周治療により血清中のHbA1c値が有意に低下することを示した論文2) が引用されているのみである。

本トピックスでは、上記のガイドラインの作成後に報告された「歯周病の治療をすると糖尿病の状態は改善するか?」に対する日本人を対象としたエビデンスを紹介する。

[最新のエビデンス]
2型糖尿病患者を対象に糖尿病の病態に対する歯周治療の効果を本邦の5施設で検討した結果が2009年に報告されている3) 。 この報告では、歯周病細菌の機械的除去と局所抗菌療法による歯周治療を受けた糖尿病患者(介入群)と歯周治療を受けない糖尿病患者(対照群)のHbA1c 値を6ヶ月間観察している。その結果、歯周治療を受けた介入群で、歯周治療後1ヶ月の時点において有意なHbA1c値の減少が認められたが、その後、治療 前と比べ有意な差が認められなくなったと報告している。また、この研究では、介入群の中で高感度CRPが歯周治療後に減少した群では、治療後6ヶ月の時点 で有意にHbA1c値が減少したことが示され、歯周治療によるインスリン抵抗性の改善にCRPが関与している可能性が示唆されている。また、平成19年度 (2007年度)より、広島県歯科医師会と広島大学大学院医歯薬総合研究科が共同で、糖尿病と歯周病の関連に関する大規模な調査(Hiroshima Study)が行われ、その調査結果の一部が報告されている4) 。その報告では、高感度CRPが500ng/ml以上の歯周病に罹患した糖尿病患者において、抗菌療法を中心とした歯周治療後により高感度CRPが減少し、それに相関してHbA1c値も減少することが示されている。

[結論]
本邦の、日本人を対象とした研究でも、歯周治療を行うことにより糖尿病の病態が改善されることが報告されている。しかしながら、現状において、本邦ではこの 臨床上の疑問に明確に答えるエビデンスの集積が十分ではなく、上記Hiroshima Study等の大規模研究の遂行が期待される。

 

松波動物病院メディカルセンター
獣医師・獣医学博士 松波登記臣

[参考文献]

1) 日本歯周病学会, 日本歯科医学会監修. 糖尿病患者に対する歯周治療ガイドライン. 平成20年11月.
2) Iwamoto Y, Nishimura F, Nakagawa M, Sugimoto H, Shikata K, Makino H, Fukuda T, Tsuji T, Iwamoto M, Murayama Y. The effect of antimicrobial periodontal treatment on circulating tumornecrosis factor-alpha and glycated hemoglobin level in patients with type 2 diabetes. J Periodontol. 2001; 72:774-8. (PubMed)
3) Katagiri S, Nitta H, Nagasawa T, Uchimura I, Izumiyama H, Inagaki K, Kikuchi T, Noguchi T, Kanazawa M, Matsuo A, Chiba H, Nakamura N, Kanamura N, Inoue S, Ishikawa I, Izumi Y. Multi-center intervention study on glycohemoglobin (HbA1c) and serum high-sensitivity CRP (hs-CRP) after local anti-infectious periodontal treatment in type 2 diabetic patients with periodontal disease. Diabetes Res Clin Pract. 2009; 83:308-15. (PubMed)
4) 西 野 宏,中村茂夫,土井伸浩,本山智得,三反田 孝,奥井 寛,宗永泰一,荒川信介,山科 透,西村英紀.広島県における糖尿病歯周病関連調査 (Hiroshima Study)第3報:広島市と周辺地区における調査概要と結果.広島大学歯学雑誌.2011; 43(1): 71.

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先日とある美容院のパンフレットを目にすることがあった。

 

そのパンフレットを手にとり、中身を見てみると、すごく素敵で、すごく身近に感じられ、

 

そして、そこの美容院に通っているということが、ステータスになってくるような気がした。

 

こういう体験は、少なからず一度や二度はしたことがあるだろう。

 

しかしながら、仮に意識して生活していても、なかなか出会えるようで出会えない体験でもある。

 

逆の立場になって考えてみることとする。

 

自分がユーザーにPRするときの場合だ。

 

自分がユーザーにPRしたいとき、まずは何を考えるか。

 

僕自身は、まずは「落としどころ」。

 

次に「共感」を求める。

 

そのPR媒体物が、何であっても同じことだ。

 

目的がハッキリしていなければ、内容はユーザーの心に届かない。

 

情報社会になった今、お節介は禁物だ。

 

ユーザーは、受身で、ある程度の情報を仕入れると、今は自ら情報収集できる社会なのだ。

 

そしてユーザーは自分の頭で整理に入る。

 

PR媒体物と自分の経験や知識と照らし合わせて共通項を見出すのだ。

 

そうするとユーザーは行動に出る。

 

そのPR媒体物がモノやサービスなら、実際に使ってみるということだ。

 

その行為まで誘導できなければ、そのPR媒体物は意味を成さないのである。

 

それを僕は、「共感」とよぶようにしている。

 

「共感」をよばないようなPR媒体物は、情報発信者のエゴだけに終わってしまう。

 

厳しい言い方かもしればいが、それは「罪」でもあるということだ。

 

ニッチの世界には、ニッチな情報を、落としていくことだ。

 

それが、一番「共感」をよぶための、最も早い方法であると思っている。

 

勘違いしてはいけないことが、もう一つある。

 

「わかりやすさ」の勘違い。

 

モノやサービスを売る側が思う「わかりやすさ」と、

 

ユーザー側の「わかりやすさ」は、全く違うということだ。

 

上っ面の情報だけ固めたようなPR媒体物では、ユーザーに太刀打ち出来ない。

 

そこで大事になってくるのは、「カタチあるわかりやすさ」なのだ。

 

カタチは、モノ自体のことなのか、サービスによる成果のことなのかは、

 

それは売る側によって、またサービス形態によって、違ってくるが、

 

ユーザー層、ユーザーの嗜好性、ユーザーを取り巻く環境を、明確にし、

 

落とし込むことができる情報なら、「共感」はすぐにでも、抱いてくれるだろう。

 

 

 

松波動物病院メディカルセンター
獣医師・獣医学博士 松波登記臣

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「提言型政策仕分け」で、医師不足問題が取り上げられました。

 

11月22日の行政刷新会議ワーキンググループ「提言型政策仕分け」で、医師不足問題が取り上げられ、地域あるいは診療科偏在などを解消するために、「勤務医と開業医、また診療科目間について、リスクや勤務時間に応じて報酬配分を大胆に見直す。医師不足の改善のため、勤務医と開業医とのアンバランス、地域別、診療科別の不足の状況を踏まえてメリハリのある診療報酬改定を早急に行うべき」という結論が打ち出されました。

 

さらに、「中長期的には開業医と勤務医の収入をバランスさせることを目指しつつ、開業医、勤務医の平準化を進める」 ことも提言。来年度の診療報酬改定については、プラス改定支持はゼロ、マイナス改定を求める声がある一方、病院勤務医の待遇改善は支持。開業医の収入の高 さを問題視する声が多数出され、次回改定は開業医にとって、また一部の診療科に厳しい内容になることが想定される評価結果でした。

 

◆医療サービスの機能強化と効率化・重点化
論点1:医療サービスの価格はどうあるべきか(評価者9人)
診療報酬本体について
・増やす:ゼロ
・据え置き:6人
・抑制すべき:3人

 

論点2:今後、どのような医療サービスに重点を置くべきか(評価者9人)
・医師不足の改善のために中期的に開業医と勤務医の収入をバランスさせて、平準化進める:8人
・医師不足改善のためにリスクや勤務時間に応じて、診療科ごとの報酬配分を見直すべき:9人

 

論点3:病院勤務医の待遇改善をどう実現していくか(評価者9人)
・病院に対する加算をした場合には、勤務医の人件費増につながるように条件付けをすべき:7人
・病院に対する加算をした場合には、勤務条件が厳しい診療科、部門の勤務医に院内で重点的にところに処遇するよう条件付けすべき:8人
・病院勤務医の待遇の改善する必要なし:0人

 

◆後発医薬品の使用促進など薬の有効な使用策
論点1:後発医薬品の使用を進めるための方策は何か
(評価者8人)
・先発品の薬価は後発品の薬価を目指して大幅に引き下げるべき:5人
・先発品薬価と後発品薬価の差額の一部を自己負担とすべき:7人
・後発品についての周知啓発をもっと進めるべき:6人

 

論点2:病院でも薬局でも買うことができる薬の負担はどうあるべきか(評価者8人)
・市販品類似薬は、医療保険の対象から外すべき:4人
・市販品類似薬について、自己負担割合の引き上げを試行的に実施すべき:6人
・市販品類似薬は、現状のままで保険適用を続けるべき:0人

 

松波動物病院メディカルセンター
獣医学博士 松波登記臣

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少し前に、「専門医の在り方に関する検討会」について記事を書きました。

 

近年、専門医の在り方、について問われている。
理由は、上記blog記事を、読んで頂きたいと思う。

 

専門医の在り方に関する検討会というのは、厚労省が立ち上げた委員会の一つ。ここでは、(1)求められる専門医像、(2)医師の質の一層の向上、(3)地域医療の安定的確保、(4)その他、が検討されている。

 

その検討会の続報が、今回の記事である。

 

厚生労働省は11月4日、第2回となる「専門医の在り方に関する検討会」を開催。その席上、日本専門医制評価・認定機構理事長の池田康夫氏は、現在同機構で議論を進めている制度改革について報告した。

 

池田氏はまず、現在の専門医制度について、(1)専門医制度が乱立し、制度の統一性や専門医の質の担保に疑念が生じることになった(2)基本領域を担う専門医と、特殊領域の高度な技術・技能に特化した専門医とで「専門医」の意味が異なる、(3)専門医育成のプログラムが確立しておらず、臨床力本位の認定 になっていない-ことなどを問題点として指摘した。

 

解決策として、医師による自立的制度として運営することを前提に、(1)個別学会ではなく、消化器、呼吸器といった診療領域単位の専門医制度とする、(2)基本領域とサブスペシャリティーの2段階制にする、(3)専門医の認定は学会から独立した中立的第三者機関が行う、(4)研修プログラムと研修施設の評価・認定システムを構築する-の5点を基本設計とした専門医制度の創設を提言したほか、現在の基本18領域の専門医に加えて、名前は仮称ながら総合診療やかかりつけ医のための「総合診療医」を基本領域に新設する考えを示した。

 

新たに設立する中立的第三者機関は、日本医学会日本医師会、病院団体、全国医学部長病院長会議、学識経験者などから構成され、専門医の認定と、研修プログラムや研修施設の評価・認定に携わる。既に300人近い調査員を試行的に医療機関に派遣し、評価を行っているという。

 

個別学会での専門医および認定医制度の認定は、非常に不透明であり、学術の横断的コミュニケーションを阻害する。第三者機関という新たなステークホルダーによる客観的な評価と専門医制度の認定は、学術の向上は勿論だが、関係してくる医療従事者にも幅を持たせることになるだろう。

 

松波動物病院メディカルセンター
獣医学博士 松波登記臣

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